贅沢の極み [田舎暮らし]
ホコリ受けと化したバイオリン
江戸の名残を残した明治大正は、貿易や近代化で金持ちが増えた時代でもあった。
華族だけでは無く、贅を尽くした家が数多く作られた。
そんな家は必ず使用人を使っていたし、出入りの大工も必ず居た。
家は、ガワはしっかり作られていたが、意外に中はゆったり仕上げ、使用人の数や使い勝手に応じて、
常に手直しが行われていた。庭も庭師が入り常に植え替えもしていた。
手直しをするのはその家を手掛けた棟梁で、その手直しこそが生活費になり、御贔屓筋が多ければ
それなりの余生を過ごす事が出来た訳だな。
今は、建築資材も高いし人件費も高いから、家は金嵩のコンクール。
テレビに出てくる家は建築費坪100万だって。本当に高いし買う人は殆どがローンだろ?
だったら手直ししないで済む家、永遠不滅の家であって欲しいのが人情。
とてもメンテナンスなんかに手が回らない。
私も妻もワガママの極値なのか、毎日が不満。だから家中手直しの毎日だ。
若い頃は生活で汲々、せっかくの家も手直し出来る気持ちと時間の余裕が出来た時は、家はボロボロ。
カラダもボロボロ。日本のサラリーマンはちょっと悲しすぎるよな。
犬を飼っている知り合いのオバサンが家へ来た。
私は、あのオバサンが何か犬のウイルスを持ち込んだと決めつけて居るんだけど、
それから2週間ほど犬の調子が悪い。だんだん元気が無くなり遂に下痢になった。
ゲリ気味だったのは分かっていたんだけど、その夜寝室で突然起き上がったと思ったら、
部屋の隅でおならの大音響と共にゲリを漏らしてしまった。
驚いたのはこっちだ。夜中に飛び起きて、イラチの奥さんは速攻床のカーペット掃除。
私は外に連れ出して、ウンチが出ないか観察。
犬は本当に申し訳なさそうに頭がツンツルテンになっていたが、怒られないので不思議そう。
この一件で、この犬の信頼をようやく得る事が出来たのか。
以来まるで子犬の時から育てた犬と同じ様に、甘えリラックスした表情を見せてくれる様になった。
子犬の時に前の飼い主の家へ来て2年。捨てられ、我が家で拾って2年。
やっと本当の意味での我が家の一員になった。 自然なイイ子になったよ。ワンコラ吠えるけどね。
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