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惨劇! [田舎暮らし]

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イラチの奥さんが何気なく撮った一枚。これが惨劇の幕開けとは誰も知らない。

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「ダンナ、ここが現場です」「そうか。ここがヤツの通った場所か。まだ毛が残ってるぞ」

「昨日の夜半です。私が子供の身体を撫でていると、指先が何となくベタついて」
「ベタついた?どんな感じですか」
「虫刺されの跡を掻きむしった時に、指先がベタベタした感じです」
「血液か!」
「赤くは無かったので血液では無いと思います。」
「それでどうした」
「何気なく子供の毛並みを見ていくと何と!」
「なんと?」
「なんと皮膚がパックリ口を開けているではないですか。」
「皮膚が!」
「私も犬の怪我は何度も見てますが、血が出ずしかし厚い表皮だけがパックリ口を開けているのは
初めてです」
「どの位口が開いていたのか」
「おおよそ10ミリの傷でしたが、大きく丸に近く開いてました」
「フンフン それで?」
「これは縫わなきゃいけないだろうなと思いました」
「それで?」
「取り敢えず傷口を清浄に保つために、傷口にステロイドの塗り薬を入れ絆創膏を貼りました」
「傷口の周りの毛は?」
「毛は子供用バリカンで刈上げ、絆創膏を貼りました」
「で犬はどうだった」
「塗り薬は傷口に入れても痛くないと思い込んでいたので、薬を塗ったとたん犬は暴れ出し、人は驚き
大騒ぎ。私もしたたか手を噛まれ思いっきり睨まれましたが、何とか抑え付けて絆創膏を貼りました」

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「これが何とか絆創膏を貼り付けた写真です。真ん中の白く変色している部分が傷です。この絆創膏は
バンドエイドの最新式最高級品で人間では実験済みのモノです」
「ほうそんなモノがあるんですか」

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「翌朝犬を動物病院へ連れていく事にしました。しかしその日私は入院しなければならなかったのです」
「入院!」
「そうなんです。間質性肺炎の治療で毎月入院しているんです。ですから取り敢えず動物病院へ妻と
子供を連れて行き、すぐに病院へ直行したのです」

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「すると、アナタにはアリバイがあると言う事ですね」
「はい。間違いありません。妻を動物病院へ置きそのまま病院へ行きました。妻はその後タクシーで
自宅へ帰った筈です」
「……うーん……」

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「はい。私は子供を連れて動物病院へ行きました。主人はそのまま車で出掛けたので、私が動物病院の
受付を済ませました」
「ほう。それで?」
「動物病院では全身麻酔して縫合するより、そのままでも肉が盛り上がって治りますよと言う事でした」
「そんなんで奥さんは納得したんですか」
「はい。それどころか、絆創膏は食べちゃうから貼らないで下さい、とか、甘やかし過ぎていませんか
とか、散々育て方が悪いって叱られました」
「それで奥さんはどう思ったんですか」

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「日がな一日膝の上に乗せて、甘やかしているのは主人なのに、なんでいつも叱られるのは私ばかり」
「ほうほう」
「余りの理不尽に、ひと思いに夫を殺してしまおうかと」
「それで!」




つづく
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